

開口部(建物の壁などに開けられた窓、出入口などをいう。)は、管理規約において、共用部分と定められているのが通常である。したがって、開口部の工事は、管理組合が実施するのが原則であるが、予算不足や上階と下階における緊急性・必要性の認識の差異等から合意形成は困難なことが多い。
しかし、開口部改良工事は、ピッキング防止等防犯性能向上や騒音等音環境の改善、結露から生ずるカビやダニによるいわゆるシックハウス対策、省エネのための断熱性向上あるいは耐震対策等、防犯、防音、防露、断熱、耐震性向上等のために実施する必要性が高まっている。国土交通省では、これらの点を勘案して、2004年1月の標準管理規約改正において、開口部の工事は管理組合が計画修繕として実施するものであるが、管理組合が速やかに実施できない場合には、区分所有者の責任と負担において実施することを認める規定を追加した。その上で、この改良工事の実施を認めることについては、細則を定めるものとされているが、現時点では、標準的細則は示されていない。
一方、全管連においても、2004年9月に「全管連標準管理規約(居住専用単棟型)」を制定し、区分所有者による開口部改良工事実施を認める規定を置いた。そうして、区分所有法専門委員会において細則の制定について検討してきたところであるが、このたび完成をみたので「標準開口部改良工事実施細則」として発表するものである。
開口部は共用部分であるために、細則では、開口部改良工事実施の手続面だけでなく、工事実施の承認基準、工事実施後の管理責任、管理組合が同一工事を実施する場合の免責条項、管理組合が計画修繕等を実施する場合に支障となる場合の措置等も規定した。開口部改良工事の具体例としては、サッシや玄関扉の取替え工事等があり、これらの技術的ルールも必要と考えられる。しかし、開口部の製品は、技術の進展が著しく変動が激しいので、技術面等に関しては必ず守らなければならない規約として定めるのではなく、理事会の承認に当たっての指針あるいは工事実施者の参考として活用するためのガイドラインとして定めることとし、細則及びガイドラインという編成とした。
2007年1月
NPO法人全国マンション管理組合連合会
| 標準 開口部改良工事実施細則 | |
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